あなたの言葉が、世界一。

せっかく読んだ本の言葉を、第3のビールやハイボールと一緒に忘れないように。

「でも、いささか、見るに堪えない。」森見登美彦 四畳半神話大系

私は断固として目をつぶらぬ所存である。
でも、いささか、見るに堪えない。

 森見登美彦四畳半神話大系 P.6」

四畳半神話大系 (角川文庫)

四畳半神話大系 (角川文庫)

 

 

小説の冒頭の言葉にぐぐいと惹きつけられた。
この書き出しで森見登美彦の本を買うようになった。

うだつの上がらない大学生の独白で、何やら世の中に怒っているようで、そして自分はこんなにかわいらしいのに、こんなに頑張っているのに、世の中が認めてくれやしないのだという苦しかったり怒りだったりがごちゃ混ぜになった文章の最後。

いやまぁ、いろいろ言ったけど、結局自分にも悪いところがあるのではなかろうかという意識があるし、いやいや、むしろ世の中で自分だけが悪いんだとわかってはいるんだよ。と

しゅん、という音が聞こえてくるような感じがすごく好きだった。

 

おそらく読んだのは大学生だったころ。
胸をワクワクとさせていた1年生ではなかったはず。

 

授業と授業の合間にどうしても一人で過ごす時間ができて、本屋さんに通って。
こんな生活も悪くないよと周りに言っておきながら、きっときらきらとした生活や自分が入っていけない場所みたいなものにあこがれがあった時なのかと思う。

 

自分の生活に目をつぶる気はさらさら無いし、これは自分の選択であると、ずいっと胸を張って、なんならちゃらちゃらしている同世代を斜め上から見下ろしていた気になっている自分にとって、合点!という感じ。
やっぱりどこかで間違った気がしていたんだなあ。

 

当時は6畳の部屋に布団を敷いて、クッションの上にパソコンを置いて、無駄に5時まで起きていて、夕方に置きだして、自転車でショッピングモールに行って、これはもう外出したという言い訳を作るためだったけど、充実はしていなかった。

 

人生の夏休み期間だったけど、当時宿題が出されていたとしたら、1枚も手を付けずに、だらりだらりと過ごしていたことを、年始に思い出して、胸がぞわぞわする・・・。

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